NIPPURAが製作しているのは透明度の高い特別なアクリルパネル。この材料を接合したり、曲げたり、自在な加工を施すことで巨大な水槽用パネルやドーム型の水槽などを作り上げます。製品づくりにおいて最も大切にしているのが「透明度・安全性・耐久性」です。長年にわたって培ってきた高い技術力を生かし、水槽用パネルだけでなく、リアプロジェクションスクリーンや遮音板、防潮堤パネル、アート作品など、さまざまなシーンで活躍する高い品質の製品を生み出しています。
透明度
TRANSPARENCY
水槽用パネルは数千t、数万tもの水量を受け止めるため、厚さ30~40mmのアクリル板を何枚も貼り合わせて製造しています。厚いものでは750mmを超えるにもかかわらず、どの角度から見てもクリアに見える透明度の高さを実現しているのが当社の技術です。その透明度は「切削」「接着」「研磨」の技術によって支えられています。
「切削」は搬入されたアクリル原板を均一の厚さに削る工程で、アクリル板の両面を技術者が調整を行った特別な機械を用いて正確に削っていきます。
「接着」はアクリル板を積層して厚みを出したり、何枚も積層されたアクリル板を更につなぎ合せていく工程。当社では自社開発の接着剤を使用。最適な接着が完了するよう細心の注意を払いながら技術者が熟練の技で作業を行うことで、高い透明度と強度を保ったままパネルを貼り合わせていくことが可能です。
最終工程である「研磨」では技術者が目と手のひらの感覚をフルに活用してハンドツールでクリアに仕上げて行きます。それは正に職人技の世界です。
耐久性
DURABILITY
近年水槽の大型化に伴い、一度設置された水槽パネルはその大きさ故に基本的に交換できず、水槽パネルも建物と同等以上の耐久性が求められます。当社では建物自体の耐久年数を超えても問題なく使用できる製品づくりを行っています。
当社の強みは国内外を問わず、自社の社員が現場へ赴き施工すること。大きいものでは1枚数百tあるパネルを現場で接合し水槽の駆体に据え付ける作業はもちろんのこと、水槽内の防水処理によって躯体からの漏水を防ぐライニング工事(スミライニング)やパネルと躯体との取合い部分の防水性を保持するためのシリコンシーリングも自社で行っています。多種多様な経験と技術、ノウハウを持った自社社員が最後まで現場に滞在し、責任を持って完成させることが世界中のお客さまからの高い評価につながっています。
安全性
SAFETY
NIPPURAが製作している水族館は癒やしの空間であり、万が一にも事故が起こってはならない場所。水槽の大型化が進む中、水槽用パネルは何十年にもわたって数千~数万tもの水を安全に受け止め続ける品質が求められます。私たちは長年にわたって培ってきたノウハウや熟練の技とも言える技術力をフル活用し、安全性の保持に努めています。
当社の安全性を支えている要因の一つが、接着したアクリル板の強度をさらに高める熱処理技術。この処理を施すことでパネルの内部歪みがなくなり、強度・透明度が更にアップします。
現場施工の際に接着を行う場合も同様に24時間モニタリングしながら熱処理を行います。この工程には長い時間を要しますが、安全性を最大限に追求しているからこそ必要不可欠な工程です。